学習障害を抱える人々は、臨機応変な対応が難しいケースが大半である。

それは、突然カウンセリングの日程が変更されると大きなストレスを覚えるためだ。

看護スタッフはできる限り早めに、スケジュールの変更を直接本人へ連絡することが重要とされている。コーチングの内容なども、基本的に数日前に通知しておく必要があるだろう。学習障害のある人は、いきなり不得手な作業を指示された場合にほとんど対応できず、急な指示を出してきた看護スタッフに強い不信感を抱いてしまうのだ。

学習障害を抱えた人への対応としては、まず指示を出す前に精神面の準備を整えておくことがポイントだ。例えば、カウンセリングのプロセスや具体的なコーチングの内容を分かりやすいマニュアルで事前に伝えておくといった準備をしておく。イラストや写真を多く採用した視覚的に把握しやすいマニュアルが効果的だ。文章での説明や指示は最小限に留めた方が意図するニュアンスが上手く伝わるだろう。

学習障害を抱える人々は、感情のコントロールが苦手な方が大多数だ。読み書き能力や計算能力を鍛える一方で、いわゆるアンガーマネジメントの指導も必要である。

学習障害の人々はちょっとした冗談やたとえ話を、額面通りに、もしくは本気で受け取ってしまう認知のゆがみがある。そのため、何気ない日常会話の中で突然怒り出すことがあるのだ。

看護スタッフは常日頃から積極的にコミュニケーションを交わし、認知バイアスがどこにあるかチェックする必要がある。普段のカウンセリングを通して認知バイアスの修正を試み、怒らなくていい会話や特に傷つかなくてもいい表現を学習障害の人々に伝えていくことが重要だ。